一戸建て中古物件は築年数の経過とともにコンディションが悪くなるのが基本ですが、適切にリフォームを行えば良好な状態を維持することが可能です。そのためには劣化が出てくる前にリフォームを行うことが基本となりますが、リフォーム済みの一戸建て中古物件では、リフォーム前の状態を知ることができないデメリットがあります。リフォームをしてしまうと従前がどんな状態だったのか知るすべがありませんので、コンディションの確認が難しくなることがデメリットになります。きれいな壁紙に張り替えれば表面上は違和感がありませんが、下地や軸組が隠されてしまうため状態を把握することができなくなります。
そのままでは良い状態なのかどうかの判断は素人では難しくなるため、住宅診断によって専門家の判断に委ねる必要があります。カビが生えたり湿気によって腐食が進んでいても、壁紙を交換してしまえば下地の状態は変わりませんし、不動産業界ではそのような工法がよく行われている現状があります。不動産業者に住宅診断を申し出ると難色を示す場合がありますが、中には取引のある建築士に行わせようとする業者もあります。不動産業者が売主の場合には2年間の瑕疵担保責任が課せられるのが一般的ですから、住宅診断を行ったほうが売主にも買主にもメリットの方が高くなるのが普通です。
リフォーム済みの一戸建て物件を購入する際には以前の状態が把握できませんので、住宅診断によって第三者から確認してもらうことが大切です。